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第1部 本

伝記・職業紹介

公認心理師になる(日本心理学会)

『公認心理師になる:学びのプロセスと仕事の実際がよくわかる本(心理学叢書)』2025/8/20
日本心理学会 (監修), 丹野 義彦 (編集), 古川 洋和 (編集)


(感想)
 2018年に誕生した心理職唯一の国家資格「公認心理師」になるために学ぶべきことは何か、実際にどのような仕事をし、どのような技能が求められるのかについて、全体像をわかりやすく解説してくれる日本心理学会監修の入門書で、主な内容は次の通りです。
編者はじめに
第Ⅰ部 公認心理師とは
 第0章 公認心理師とは何か:なぜ国家資格となったのか
第Ⅱ部 公認心理師になるまで
 第1章 大学では何をどう学ぶのか
 第2章 大学院では何をどう学ぶのか:実践力を身につけるための2年間
 第3章 実習では何をどう学ぶのか
 第4章 国家試験をどう受けるのか
コラム① 科学者―実践家モデルはなぜ大切なのか
第Ⅲ部 公認心理師はどのような仕事をしているのか
 第5章 公認心理師は社会にこんなに貢献できる
 第6章 保健医療分野の公認心理師の仕事
 第7章 福祉分野の公認心理師の仕事
 第8章 教育分野の公認心理師の仕事
 第9章 司法・犯罪分野の公認心理師の仕事
 第10章 産業・労働分野の公認心理師の仕事
コラム② 資格習得後の研修
コラム③ 公認心理師の職域の広がり
コラム④ 公認心理師の将来
編者おわりに
索 引
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 第Ⅰ部ではQ&A形式で、公認心理師の概要が紹介されていました。その一部を紹介すると次のような感じです。
「Q04 公認心理師はどのように社会に役だっていますか?
A 公認心理師は、国民の心の健康の保持増進を図るために、心理学の専門的知識と技能をもって心理的援助を行います。社会的な意義の大きい専門職です。具体的には以下のような仕事をしています。
・精神科・心療内科・小児科などのクリニックや病院での心理検査、心理カウンセリング、デイケア
・がんや心疾患、生活習慣病や難病など身体疾患へのチーム医療におけるメンタルケアや緩和ケア
・疾病予防やメンタルヘルス向上のための心の健康教育
・スクールカウンセリングなどの教育相談
・不登校やいじめに悩む児童への学校適応支援や予防のための取り組み
・進路相談やキャリアカウンセリング
・発達障害を持つお子さんへの療育支援や発達相談
・虐待を受けた児童への支援やその親への子育て相談
・認知症や高次脳機能障害など認知機能障害を持つ方やその家族への支援
・職場のメンタルヘルス向上のための取り組みや休職者の復職支援
・犯罪の被害者や、災害の被災者への心のケア
・触法者の再犯防止や社会復帰に向けた支援」
   *
 そして公認心理師の主な仕事は次の4つなのだとか。
1)心理的アセスメント(要支援者の心理状態を観察し、その結果を分析すること)
2)心理支援(要支援者の心理相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと)
3)関係者への心理支援(要支援者の関係者の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと)
4)心の健康教育(心の健康に関する知識の普及のために教育や情報提供を行う)
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 また公認心理師になるために必要な3ステップは次の通りです。
1)大学で所定の25科目履修
2)大学院で実習を含めた所定の10科目履修するか、定められた実務施設の研修プログラムで2年以上の実務経験
3)国家試験(毎年3月実施、4時間で154問(60%の正答率が合格基準))
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 続く第Ⅱ部では、大学・大学院における学びや実習のプロセスなどが具体的に解説されていました。
 そして第Ⅲ部では保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の各分野での仕事が紹介されています。
 例えば、精神科医療機関での代表的な支援の例としては、
1)心理検査/心理的アセスメント
2)個別カウンセリング
3)多職種チーム支援(公認心理師、医師、看護師、薬剤師、作業療法士、精神保健福祉士など)
4)医療専門職へのメンタルヘルス支援
 ……などがありますが、そのうちの「心理検査/心理的アセスメント」は……
「(前略)心理的アセスメントは「面接、心理検査、行動観察、対象者にまつわる関連情報収集など各種アセスメント手法を通じ、対象者の心理的側面に関するデータを多元的に収集し、対象者が必要とする支援に資する目的で、対象者の特質などについて総合的な査定を行う一連の作業」とされています(下山、2009)。医療機関では最初に医師の診察があり、医師が必要だと判断した場合に公認心理師に心理面接の指示があります。その後にインテーク面接(導入面接という意味で、支援の初期に実施する情報収集を目的とした面接)を実施し、その時点で最も困っていること(主訴)、主訴に関連する気分や考え、行動のくせやパターン、生活リズム、過去から現在に至るまでの家族構成など、家庭環境、学校や職場での人間関係などについて幅広く聞き取っていきます。この過程で理解を深めるために心理検査を使ったり、心理学を修めた専門家ならではの視点で患者やその周囲の人から得られた情報を吟味したり整理したりして、カウンセリングや心理療法、また多職種で取り組むチーム医療に活用します。」
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『公認心理師になる:学びのプロセスと仕事の実際がよくわかる本』……2015年に制定された「公認心理師法」に基づいてできた新しい資格の公認心理師について、総合的に解説してくれる本でした。公認心理師をめざしたい方、興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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『公認心理師になる』