ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
ユーモア
ヒトコブラクダ層ぜっと(万城目学)
『ヒトコブラクダ層ぜっと(上)』2021/6/23
万城目 学 (著)
『ヒトコブラクダ層ぜっと(下)』2021/6/23
万城目 学 (著)
(感想)
「三秒」の超能力を持つ榎土梵天(えのきどぼんてん)・梵地(ぼんち)・梵人(ぼんど)の三つ子の兄弟が、恐竜の化石やメソポタミア文明の幻の古代都市を求めて大活躍するアクション・ジェットコースター冒険物語です。
(※ここから先は、物語の核心にふれるネタバレを含みますので、結末を知りたくない方は読み飛ばしてください)
かつて恐竜が隕石で滅びてしまったのと同じように、隕石に両親を殺され家を滅ぼされた三つ子の兄弟。
肉体労働で二人の弟を学校に通わせる頼もしい長兄・梵天、秀才の次兄・梵地、そしてスポーツ万能の末弟・梵人の三つ子には、それぞれ秘密の奇妙な力がありました。梵天は3秒だけ壁の向こうが見える能力、梵地はどんな国の言葉も理解する能力、梵人は3秒先の出来事が分かる能力……梵天はそれを活かして化石発掘に情熱を燃やし、梵地は大学院に進学してメソポタミアの歴史を研究していましたが、オリンピック選手となることを期待されていた末弟の梵人は、能力と身体のバランスを崩して膝を壊し、密かに鬱々とした気持ちを抱えていたのでした……。
そんなある日、ティラノサウルスの歯の化石発見をきっかけに、梵天は本格的化石発掘に乗り出して山を購入(!)、もちろん梵地、梵人もそれに協力するのですが、彼らの山にライオンを連れた謎の女(ティラノサウルスの歯の化石発見のきっかけとなった人物)がリムジンで現れ、三つ子の運命は急転します。
わけもわからないまま、半ば脅されるように自衛隊に無理やり入隊させられ、そのまま自衛隊PKO活動の一員として派遣された砂漠の地では、驚愕の超展開が、三つ子を待ち受けていたのでした……。
三人の中で、実は一番イラク行きを喜んだのは梵地。イラクにはメソポタミア文明の遺跡がたくさんあるからです。
彼ら三人は、宿命のように、砂漠に埋もれた幻の古代都市へと導かれていき、その先にあったのは時間凍結空間にパックされた砂漠のジッグラト……その頂上から青い女神が彼らを手招きし、謎めいた言葉を放ちます。
「四千年前、彼らは、我々を滅ぼすべくこの地に現れた。彼らの憎しみの前に、神々は抗う力を持たず、次々と旅立った。わがエレシュキガルの家は、神の息吹を得るための力を失い、滅びのときは迫っていた。彼らが送り込む、滅びの呪いから逃れるため、私は時間の壁を築き、このアガテを砂漠の底へ沈め冥界とした。(後略)」
……砂漠に埋もれた古代文明のど真ん中で、生きるか死ぬかの奇跡の大作戦。砂漠の底に潜む巨大な秘密と、これでもかと襲い掛かってくる絶体絶命の大ピンチ! 果たして三つ子は無事に日本に戻ってこられるのか? そして彼らの願いは叶えられるのか?
驚愕の超展開に驚かされながらも、恐竜の進化や中東の歴史などの知識も学べる、とても楽しくて、ちょっぴりためにもなる(笑)冒険アクション小説です☆ いつもの万城目ワールド全開ですので、みなさんも、ぜひ読んでみてください☆
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なおこの本は、『ヒトコブラクダ層戦争』に改題して文庫化されたそうなので、私が読んだのは単行本版の『ヒトコブラクダ層ぜっと』でしたが、以下の商品リンクでは文庫版の『ヒトコブラクダ層戦争(上・下)』を紹介しています。
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