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第1部 本
健康&エクササイズ
名医が教えるすごいストレッチ(高平尚伸)
『どんなに硬い体も柔らかくなる 名医が教えるすごいストレッチ』2025/3/6
高平尚伸 (著)
(感想)
筋肉を局所的に伸ばすのではなく、体じゅうに張りめぐらされたファシア(筋膜)という結合組織のつながり=「筋膜ライン」に合わせて体を伸ばすというメソッドで、最新医学の知見や解剖学にもとづいた安全なストレッチを、整形外科医の高平さんが具体的に教えてくれる本で、主な内容は次の通りです。
第1章 「体が硬い」「腰痛や関節痛が治らない」「疲れやすい」など全身の不調の原因は体を覆う筋膜のつながり「筋膜ライン」の固縮が原因だった!
第2章 簡単かつ無理のない動きで関節が柔らかくなり体の痛みも改善! 5つの筋膜ラインすべてを伸ばす「全身連動ストレッチ」
第3章 「腰痛・ひざ痛・股関節痛が改善」「ねこ背が解消」など「全身連動ストレッチ」実例集
第4章 股関節痛・ひざ痛・こむら返りなど病気の症状別に効く! 「全身連動ストレッチ」の効果をさらに高める症状別・消痛ストレッチ一覧
第5章 靴が楽に履けた! 高いところに手が届いた! 日常生活での「つらい」「しんどい」「困った」が楽になる「シチュエーション別ストレッチ・ガイド」
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「筋膜ラインに着目した「たった2ポーズ」を取るだけで、全身が驚くほど柔軟になり、短時間で最高の健康効果が得られる「全身連動ストレッチ」」があるというので、やる気満々で読んでみました。
第1章は、筋膜に関する解説で、次のように書いてありました。
・「(前略)体の柔軟性が低下すると動脈硬化(血管の老化)が進行し、心臓病や脳卒中など致命的な病気が起こりやすくなると考えられるのです。」
・「筋膜は体じゅうに張りめぐらされた網目状の結合組織=ファシアの一種で、周囲の組織と癒着し固縮すると体の動きが硬くなる。」
筋膜には、次の5種類があるそうです。
1)フロントライン(体の前面でつながる)
2)バックライン(体の背面でつながる)
3)ラテラルライン(体の側面でつながる)
4)スパラルライン(体にらせん状に巻きつく)
5)アームライン(体幹の中心から指先につながる))
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そして第2章は、いよいよ「5つの筋膜ラインすべてを伸ばす「全身連動ストレッチ」」。ここでは、まずストレッチを行う上での注意点などが書いてありました。
「伸ばしすぎなど無理なストレッチは危険」で、普通の人にはバレリーナのような180度開脚は無理だそうです。
「(前略)股関節は左右開脚で90度、前後に140度まで開くのが普通なので180度開脚は無茶な行為なのです。」
ストレッチ5原則として、次のように書いてありました。
1)硬い関節を無理に伸ばさない
2)呼吸を止めない(いきまない)
3)強く反動をつけない
4)準備運動を行う
5)何度もやりすぎない
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そしていよいよ「全身連動ストレッチ」。
「全身運動ストレッチの基本は「壁押し3ライン伸ばし」「全身ねじり伸ばし」という2つのポーズです。」
この2ポーズで、5つの筋膜ラインすべての固縮をゆるめ、全身が柔軟になるそうですが、最初の「壁押し3ライン伸ばし」は、「部屋の角に向かって立ち、右側の壁に右手を、左側の壁に左手をつく運動」だったので……このままではなく、「壁に手をつかない」方法を自分で考えてやるしかないかなーと思ってしまいました。「壁に手をつく」運動は、特に夏場は汗で壁を汚してしまいますから。そういう運動を毎日実行すると、体は健康になっていいのですが、壁の汚れも日々蓄積していくんですよね……。幸い、この動きと似ている動きをする運動をすでに日常的にやっていたので、それで代用することにしました。
もう一つの運動は、次の「全身ねじり伸ばし」で、1日3セットやることが推奨されていました。
1)背筋を伸ばして立ち、顔を真正面に向ける
2)左足を1歩前に出し、右足を後ろに引き、両足を前後に大きく広げる。目安としては、左足の太ももと体幹の角度(股関節の屈曲)が90度程度になるまで腰を落とす。
3)左ひざを曲げたまま上体を前に倒し、上体をねじって左側を向き、両腕で半円を描くようにポーズを取る。右ひじは左ひざにつける。この状態を10秒間キープする。
これはかなり難しいポーズのようでしたが、普段あまり捻り運動をしていなかったので、これから日常の運動に取り入れたいと思っています。
さて、第1章の最後に「5大筋膜ライン別の柔軟性チェック」があり、やってみたら現在、特に固縮はないようだったので安心しましたが、第4章からは症状別のストレッチ(写真によるやり方解説あり)の説明があります。次の症状がある方は、無理のない範囲で、このストレッチをやると、症状が改善するかもしれません。
腰痛1(フロントラインを伸ばすストレッチ)/
腰痛2(バックラインを伸ばすストレッチ)/
ひざ痛/股関節痛/首痛(ストレートネック)/
肩こり・肩の痛み(四十肩・五十肩・背部痛・巻き肩)/
足裏痛・こむら返り(足底筋膜炎)/
O脚・X脚・外反母趾/手指・ひじの痛み
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ここにも次の注意が書いてありました。
「ストレッチでケガなく関節の可動域を広げるには、「少しずつでもいいので毎日行うこと」と「過剰な目標は立てないこと」が大切です。」
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『どんなに硬い体も柔らかくなる 名医が教えるすごいストレッチ』……筋膜ラインに合わせたストレッチを正しく行えば、どんなに体が硬い人でも今以上に柔らかい体を手に入れることができることを、具体的な方法とともに教えてくれる本でした。健康的に体の柔軟性を高めたいと思っている方は、ぜひ読んで(眺めて)みてください☆
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『名医が教えるすごいストレッチ』