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第1部 本

地質・地理・気象・地球環境

すごい地層の読み解きかた(小白井亮一)

『すごい地層の読み解きかた』2023/8/28
小白井 亮一 (著, 写真)


(感想)
 地球規模の天変地異から太古の不思議動物のトイレまで、ビックリする来歴をもつ地層を、「すごい地層写真(フルカラー)」とともに謎解きしながら紹介してくれる本で、内容は次の通りです。
第1話 地層バラバラ事件
――地層が割れてひっくり返って、バラバラに。なぜそんなことが?
第2話 美しい地層、でもその裏で…
――シマシマに並ぶ地層。そのシマシマができる恐ろしい原因とは?
第3話 地層に残る意外な痕跡
――太古の現象がそのまま「形」になって残る。奇妙な膨らみ「キャスト」とは?
第4話 “古代”アマモの正体は?
――数十年前まで「海底植物の化石」とされていたものの正体は、全然別のものだった!
第5話 チャートが語る、異常な事件
――プランクトンでできたチャートの地層。その色が解き明かす地球規模の天変地異とは?
第6話 海のものとはひと味違う
――地層に残された特徴から一つ一つミステリーを読み解き、かつての光景がよみがえる。
第7話 地上の破滅を記録した地層
――6600万年前の恐竜絶滅を起こした隕石衝突。その証拠の地層が日本にもあった!
   *
 冒頭の「第1話 地層バラバラ事件」の、力強く描かれた抽象画みたいな地層の写真に、まず度肝を抜かれました。
「火山灰を含んだ砂岩と泥岩が互いに重なり合った地層が、大小の破片になっている。これらの破片を取り囲んでいる部分は暗灰色の砂岩である」だそうですが……凄い、凄すぎる……このバラバラ事件の経緯は、次のように推測されていました。
1)海底斜面に泥層、砂層、火山灰層などが堆積している
2)大地震により激しく揺すられ、砂層で液状化が発生し、この結果、地層はバラバラになって浮いた状態となる
3)液状化してバラバラになった部分が海底地すべりとして斜面を流れ下り、写真1-1のようになる。
 ……はあー、なるほど。ちなみにこの露頭(地層が露出したところ)は、南房総市の広域農道「安房グリーンライン」沿いの安房白浜トンネルの北側出口付近にあるそうです。見学できるようになっているようなので、お近くの方は見にいってください。
 この本では、このような貴重な「すごい地層」の写真をたくさん見ることが出来ます。しかもそれを「読み解いてくれる」ので、興味津々で読み進めていくうちに、地学の基礎知識もちょっぴりついていくという、とても素敵な本なのです。
 この他にも、「生痕化石(巣穴や這い跡・足跡、食事の跡、排泄物など生物の生活の痕跡)」、「タービダイト(混濁流で運ばれてきた堆積物)」、バウンドした石が泥面に残す「えぐり跡」、流される物体による「引きずり跡」、水流によるえぐり跡「フルートキャスト」、「チャート(放散虫類の遺骸堆積)の地層が語る地球規模の天変地異」など、地層からいろいろなことが読み取れることを詳しく教えてもらえました。
 そしてなんといっても、「100点近くもの地層写真」の素晴らしさ! すごく見ごたえがあります。地学好きには、お宝になること間違いなしです。まさに「地層の基礎知識も自然と身につく、おもしろ地層入門書」。みなさんも、ぜひ読んで(眺めて)みてください。お勧めです☆
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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すごい地層の読み解きかた