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第1部 本

ビジネス・仕事力向上

SECOND BRAIN(フォーテ)

『SECOND BRAIN(セカンドブレイン)時間に追われない「知的生産術」』2023/3/24
ティアゴ・フォーテ (著), 春川 由香 (翻訳)


(感想)
 日々垂れ流される大量の情報に殺されそうになっている私たちに、「第2の脳(セカンドブレイン)」を利用する新しい思考の整理術を教えてくれる本で、主な内容は次の通りです。
はじめに
究極まで効率的なデジタル・メモ術「セカンドブレイン」がもたらすこと
PART 1 KICK-START
すべてのノートをデジタル化すると、何が起こるか
1「知的生産システム」が人生を救った
2「セカンドブレイン」とは何か?
3 ムダを手放し、成果を最大化する「4つの機能」
PART 2 METHOD
知性の土台「CODE」の4ステップ
4 収集(キャプチャー)――心に響くものをキープ
5 整理(オーガナイズ)ーー行動のための仕分け
6 抽出(ディスティル)ーー本質の発見
7 表現(エクスプレス)――成果をアウトプット
PART 3 CHANGE
「セカンドブレイン」を使って、何を実現させるか?
8 創造性を発揮するための技術
9 デジタル・デトックスに不可欠な習慣
10「本当に大切なこと」を見つける――自己表現への道
   *
「セカンドブレイン」は記憶、アイデア、知識のデジタルな倉庫で、「情報を整理し、いま必要なことと、そうでないことを切り分け、もしかしたら将来役に立つかもしれない有益な情報を蓄積しておくしくみ」だそうです。
 そして、「「本書が目指すのは“自己改善”ではなく、あなたの外部にあるシステムの最適化です。」なのだとか。
「セカンドブレイン」には、ムダを手放し、成果を最大化する次の「4つの機能」があるのです。
スーパーパワー1)アイデアがクリアに、解像度が上がる
スーパーパワー2)アイデア同士がどんどんつながる
スーパーパワー3)アイデアを孵化させる余裕ができる
スーパーパワー4)鋭い視点に磨きがかかる
   *
「セカンドブレイン」というのは、要するにデジタル版「備忘録」で、その中枢になるのは「ノートアプリ」です。次のようなツールの中から、自分の使いやすいものを選ぶと良いようです。
・マイクロソフトワンノート(Microsoft OneNote)
・グーグルキープ(Google Keep)
・アップルメモ(Apple Notes)
・ノーション(Notion)
・エバーノート(Evernote)
   *
 これらのアプリを利用して、自分の「セカンドブレイン」に「心に響く」ものを収集し、使いやすいよう整理していきます。整理には、次の4つの「PARAフォルダ」をつくって、情報を分類、投げ込んでいくと良いのだとか。
P プロジェクト――今、具体的な期限があって取り組んでいること
A エリア――時間をかけて取り組みたい興味のあること
R リソース――状況に応じて将来的に実行するかもしれないこと
A アーカイブ――すでに終わった件、アクティブではない保留事案
   *
 記憶力にあまり自身のない私は、昔からメモ帳などの「外部記憶装置」を活用してきましたが、これらのアプリ&フォルダ構成を使うことで、もっと効率よく利用できるようにするのが「セカンドブレイン」のようです。
 そして収集・整理した後は、いよいよ抽出・表現などの利用方法。
「8 創造性を発揮するための技術」には、「自分の脳に、クリエイティブな仕事に集中させる環境をつくるためにセカンドブレインが存在している」ことや、「セカンドブレインの本質は仕事を“標準化”すること」が書いてありました。
「セカンドブレイン」を、1)アイデアを収集、2)グループに整理、3)もっとも優れたパーツを抽出、4)組み立てて他者のために価値をつくり出す、と使っていくのです。
 その戦略は、次のようなもの。
・戦略1)アイデアは「飛び石」でOK
(記事など、仕事のヒントになるものを幅広く収集)
戦略2)「ヘミングウェイの橋」
(仕事の終わりに、次のステップ(明日やる仕事)を考えて書いておく)
戦略3)スコープのスケールダウン
(重要性の低いものを削除・延期して優先度の高いものだけに集中。削除・延期したものはセカンドブレインに保存)
   *
 ……なるほど。覚えきれないものを「セカンドブレイン(デジタル版「備忘録」)」にとりあえず入れておいて、うまく再利用していくということなんですね。……こういう方法は、現代のビジネスマンは、誰でも何かしらすでに実行していると思いますが(笑)、特に新入社員の方にとっては、とても参考になると思います。
 とりわけすでに自社にある報告書、提出書類、立案計画、走り書き、グラフ、資料などは、新しい仕事をするときにも、参考になるものが多いはずなので、大いに利用しましょう。本書でも、「優れた実例と豊富な見本は、ほぼあらゆるジャンルに存在します」と言っています。先輩に教えてもらったこと、うまくいったプレゼンテーション資料など、使えそうな資料は、とりあえず「後で再利用しやすい」方法で保存しておくと、仕事の効率化を図れることは間違いありません。
『SECOND BRAIN(セカンドブレイン)時間に追われない「知的生産術」』を具体的に教えてくれる本で、とても参考になりました。みなさんも、ぜひ読んでみてください☆
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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