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第1部 本

社会

情報洪水時代の歩き方(大野伸)

『メディアを賢く消費する「情報リテラシー」 情報洪水時代の歩き方』2022/12/27
大野 伸 (著)


(感想)
 マスメディアから個人まで、1億総メディア時代。溢れる情報の中から有益な情報を見つけ読み解き、消化して発信をすることが、人生を豊かにする……日本テレビ「news every.」前統括プロデューサーの大野さんが教えてくれる「情報リテラシー」(情報洪水時代の歩き方)で、内容は次の通りです。
1章 情報洪水時代を生きる私たち
2章 情報洪水時代を生きるメディア
3章 フェイクニュースとの戦い
4章 情報リテラシーを高める
5章 情報を活用し豊かに生きるために
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「1章 情報洪水時代を生きる私たち」には、デジタルタトゥーやなりすまし、フェイクニュースなどの問題を指摘するとともに、情報リテラシーを高めていくことの重要性が書いてありました。情報リテラシーには「常識」も大事で、「幅広い知識があれば多角的に物事を考え、フェイクを破っていくことができる」……当たり前のことのようですが、やっぱりこれらは、とても重要だと思います。
 また「2章 情報洪水時代を生きるメディア」では、膨大な個人情報をGAFAに吸い取られているのが現状だということと、インターネットに潜むさまざまな危険から身を守るためのアドバイスがありました。
「筆者の対策について言うと、まずはGPS機能をオフにするようにしているほか、個人情報を登録するメールアドレスとSNSとリンクしているメールアドレスを極力別にするようにしている。さらにはクレジットカードも、ネットで登録するものと、その場で使うだけのものと何種類かを使い分けている。(後略)」
 ……私もGPS機能は、必要なときにだけオンにするよう心掛けています。
 そして「3章 フェイクニュースとの戦い」では、ネット検索でのみ情報を取得している点の危うさとして、次の3点が指摘されていました。
1)出典となる媒体名を意識せずに読んでしまう人がいる
2)自分の関心のある記事しか検索をしなくなる
3)見出しのインパクトに影響されやすい
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 読売新聞と電通総研が共同で小学4年生から中学3年生の6300人にニュースとの接し方を調査した結果によると、「スマホなどを通じてSNSからニュースを知る」が56.3%だった一方で、「誰が発信したのか情報源は確かめていない」という回答が半分近くを占めていたそうです……これはかなり危険なことですね。私たち大人はすでにいろいろな知識や常識があるので、ニュースが本当かウソかは「内容」でだいたい分かりますが、それらがまだ不足している若者たちには、少なくとも「情報源を確かめる」ことでフェイクニュースから身を守って欲しいと思います。
 これに関連して大野さんは次のように言っています。
「(前略)未知の情報との格闘は、時には忍耐や読み解く能力も必要となる。だからこそ、未知の広い世界・広い情報を見て、悩み考えるほどに視野が広がるということをお伝えしたい。」
 また、情報源を正しく選択するためには知識と経験関心による基準が必要ということと、フェイクニュースを信じてしまうのは「情報洪水」の中で受動的に情報をサービスとして受け取ってしまうことで情報を疑い考える力が弱まっているからではないか、とも言っていました。
 そして「4章 情報リテラシーを高める」では、情報を読み解くために、まず「情報が事実なのかを調べ」たうえで、「情報を多面的に理解」し、「情報の整理のために、自分が関心あることの頭脳フォルダーをつくる」といいとも教えてくれます。
 さらに情報発信時のルールとしては、次の4つに気をつけるべきなのだとか。
1)感情に任せて発信してはいけない(発信する前に一度冷静に見直す)
2)発信は将来まで取り消せないことを考える
3)下から入る、自慢にはオチをつける
4)ストーカーに気をつける(プライバシーに関わる発信をすることは危険)
 ……これらもとても大事なことで、私自身も気をつけています。
 ところでこの本のタイトルは、『メディアを賢く消費する「情報リテラシー」 情報洪水時代の歩き方』ですが、どちらかというと「歩き方(ノウハウ)」よりは、ご自身のメディアでの働き方や実体験を通して培った心構えなどを語ってくれる本だったように思います。実体験に基づいているだけに、分かりやすくて参考になりました。
 この他にも、次のような大切な文章を、たくさん見つけることができました。
「違う考えが存在し、進行中の課題であることを理解し、お互いを尊重することが重要であると考えている。」
「(前略)小さな幸せを発信していくこと。小さな小さな発信はやがて大きな渦になり、人々を巻き込んでいくだろう。情報化社会の中だからこそ、自分の視点や軸を大事にして夢を大きく持ち、若い人たちが世界を変えていってほしい。」
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 情報洪水時代……多すぎる情報に惑わされることばかりですが、常にできるだけ「正しい情報」を読み解くために、私自身も今後も「新しい技術情報」や「幅広いジャンルの情報」を学び続けたいと思っています。
 とても参考になる本でしたので、みなさんも、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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