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第1部 本

生活

中古住宅×リノベーション(山本武司)

『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』2019/12/12
山本 武司 (著)


(感想)
 一人ひとりの希望に沿った「理想の住まい」を実現させるため、押さえておきたい「リノベーションの正しい知識」と「賢い物件の選び方」を教えてくれる本です。
 中古住宅というと、「状態のいい物件」をどう選んでいいのか分からないので、選ぶのに躊躇してしまいます。でも最初から「リノベーションする」つもりで選ぶことも出来るようです。この本には次のような記述がありました。
「「品質が低い」「老朽化が心配」といったマイナスイメージを抱かれやすい中古物件ですが、そんな不安を払拭する最大のカギこそ、「リノベーション」です。(中略)外側は確かに「中古」だけれど、中身は大胆な施工をすることで、新築とは、別の自由設計の空間を作り上げることが可能なのです。そうは言っても「老朽化」や「耐久性」という面では、新築より劣るのでは……?と考える方もいるでしょう。しかし、これらもある程度はリノベーションで解決することができます。例えば、よく耳にする「旧耐震の建物は怖い」という噂。この課題は家具や骨組みの配置を工夫することにより、部屋自体を補強することで解決できます。」
 そして「リノベーションに最適な物件選び5つのポイント」は、次の通りだそうです。
1)物件に100点満点はない
2)平米数にとらわれすぎない
3)古さを気にしない
4)予算と工期をしっかり計画
5)再販性の高い物件を視野に入れる(エリア、環境、利便性を選択する。ある程度規模のある集合住宅に狙いを定める)
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 また実際のリノベーション例を豊富な写真とともに紹介してもらえます。施工前と施工後の図面や、リノベーション費用の詳細のデータもあります。
 例えば、「個室を増やす」という要望には、「家族の声が聞こえるように、それぞれの部屋の壁と天井の間には50cmほどの隙間を設計。リビングのエアコンの空調を全体に行き渡らせてエネルギーを節約するというメリットも兼ねる」というリノベーションが行われたのだとか。なるほど、特にお子さんの個室の場合は、なんとなく様子が分かる方が安心ですし、エアコンの空調も共有で使えると費用の節約にもなる……とてもいいアイデアですね☆
リノベーションの具体的な流れは、以下のようになるようです
1)リノベーション会社探し(施工例を見て資料請求・無料相談を予約)
2)物件の案内と買い付け申し込み(共有部分も確認)
3)物件の現地調査と既存建物現況調査
4)物件の契約とリノベーションの概要請負契約
5)設計の依頼・リノベーションの要素もローンに組み込む(必要な場合)
6)詳細の打ち合わせや立体的なプラン
7)物件の決済
8)着工準備
9)着工
10)リノベーション完了・引き渡し
11)アフターサービスの有無
 ちなみに、この本はリフォーム全般などを行っている株式会社シンプルハウスの方が書いているので、会社の広告としての機能も果たしているようですが……現実の会社の施工例を、このように本や雑誌の形でまとめて見ることが出来るのは、リフォーム会社選びの時にも参考にできるので、とても良いことだと思います。
 他にも、家選びで「現地に足を運んで下見する」時のチェックポイントを教えてくれるなど、参考になる情報がたくさんありました。ちなみに、そのチェックポイントは以下のようなもの。
1)戸建ての場合は、周辺地域の住民の様子を朝と夜、平日と土日で観察してみる
2)マンションの場合は、駐輪場やゴミ捨て場が乱れていないか、ポストや注意書きの状況を確認
 中古住宅のリノベーションを考えている方、自分の思い通りの家を建てたい方は、ぜひ眺めてみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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