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第1部 本

しかけ絵本(日本の作家)

360°BOOK 雪降る森 Snowy World(大野友資)

『360°BOOK 雪降る森 Snowy World (360°BOOKシリーズ)』2017/11/1
大野 友資 (著)


(感想)
「360°BOOK」第4弾は、クリスマス。雪が降りつもる森を舞台に、精巧なもみの木と雪の結晶がおりなす白銀の世界を、小さな本の中に閉じ込めた素敵なしかけ絵本です☆
 正直言ってこの本、発売された当時は見送る気でいました(汗)。なぜなら、すでに同じシリーズを3冊も買っていますし、個人的には「しかけ技法」にすごく興味があるので「斬新なしかけ技法」が使われている場合には「迷わず即購入」を決めるのですが、この本の場合は、しかけの技法もこれまでと同じだし、色彩的にもほぼ白一色に見えたので、うーん……と思いつつも、今回はもういいかな……なんて気になってしまっていたのです(汗)。
 ところが書店で実物の展示を見てしまったら、やっぱりすごく綺麗なんですよね(泣)。しかもネットで見た時には二の足を踏まされた「小さい割に価格が高い(2500円+税)」が、実物を見て買う時には、むしろ障害にならないことにも気づかされました。この本は手のひらに載るほどの小さいサイズ&軽さなので、すでに大量のしかけ絵本に占領されている本棚に置いても、まったく邪魔にならないのです(苦笑)。それで、あああああ……と思いつつも、買ってしまいました。

 今回の本は箱がとにかく綺麗です。白地に金の丸線と文字、そして銀色の雪の結晶がグラデーションのように印刷されています。
 箱を開けると、中に一回り小さい本が入っていて、それを取り出して360°開くと、静かな白銀の世界が。
 白一色ではなく、背景と地面が銀色で、ツリーやサンタクロース、トナカイ、雪だるま、雪の結晶は白、そしてリボンやツリーの飾りに小さな銀色が……。色彩的には今までで一番地味ですが、「雪降る音だけが聞こえる森の中で。」という世界観の表現がとても見事で、本を開いたとたん、言葉もなく静かにじっと魅入ってしまいました。
 素晴らしいクリスマス絵本です。同じイメージで、春の「桜」も欲しいなと思ってしまいました(笑)。
 ちょっと価格は高めですが、お洒落なクリスマスの贈り物として最適だと思います。ぜひ実物を見てください☆
   *   *   *
 大野さんの他の本『360°BOOK 富士山 Mount FUJI』、『360°BOOK 白雪姫 SNOW WHITE』、『360°BOOK地球と月 Earth and the Moon』、『360°BOOK 葛飾北斎 雀踊り』に関する記事もごらんください。

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