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第1部 本

地質・地理・気象・地球環境

はじめての地質学―日本の地層と岩石を調べる(日本地質学会)

『はじめての地質学―日本の地層と岩石を調べる』2017/9/19
日本地質学会 (著)


(感想)
 地質学の入門書。足元の地面の下がどうなっているのかから始まって、地球の奥深くを探りながら、地質学の歴史、日本列島のなりたちや地下資源、地震や火山について考察し、日本の地質の特徴、地形風景の見方・楽しみ方まで紹介してくれます。以下の7章から構成されていて、地質学について総合的に知ることが出来ます。
第1章 地面の下はどうなっているのだろうか
第2章 地球の内部はどうなっているのか
第3章 地質学が歩んできた歴史
第4章 日本列島はどのようにしてできたのだろうか
第5章 大地のおくりもの地下資源
第6章 地震国・火山国に暮らし大地に根ざして生きる
第7章 日本各地の地層・岩石の特徴と地形風景の見方・楽しみ方
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 NHKのTV番組「ブラタモリ」が大好きで、毎回、タモリさんの博学っぷりに驚きながら、日本各地の名所の地理や歴史を楽しみながら学んでいます(笑)。この本は、そんな人に最適☆ これ一冊で、地質学を総合的に学ぶことが出来るのです。「日本地質学会 編著」の本っていうのも、ポイント高いですよね(笑)。
「地層」とか「岩石」とかの区別がよく分からなかったのですが、「層状になっている岩石を地層とし、貫入している、あるいは塊状のものを岩石として区別」されているそうです。
 また岩石は「成因」によって、「堆積岩(地表でできる岩石)、火成岩(マグマが固まった岩石)、変成岩(地下で変わった岩石)、地球内部の物質」の大きく四つに区別されているそうです。
 このように地質学に関して基礎的なところから解説してくれるので、とても分かりやすかったです。「ふむふむ」知識が満載☆
 すごく参考になる本だったのですが、ちょっと残念なのは「カラー写真がない」ことと「図表が少ない」こと。礫岩とか凝灰岩、玄武岩やチャートなどは、ぜひカラー写真で見たかったと思います(この点は、今後の改訂版に期待したいです)。
 それでも、地質学の基礎情報や歴史、日本列島の成り立ちなど、いろいろ知ることが出来て、すごく勉強になりました。最後の「第7章 日本各地の地層・岩石の特徴と地形風景の見方・楽しみ方」には、日本の「ジオパーク」の一覧地図(説明付)があるので、機会があったら、ぜひ行ってみたいと思いました。(注:ジオパークとは、「学術的に貴重で、美しい地形や地質などをともなった自然遺産を見どころとし、日本列島の生い立ちを気軽に楽しくたどることができる場所」のことです。)
「地質学に興味はあるけど、あまり知らない」という方には、すごく参考になると思います。ぜひ読んでみて下さい。
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 日本地質学会の他の本、『日本の地質構造100選』に関する記事もごらんください。

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