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第1部 本

自己啓発・精神力

やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学(ハルバーソン)

『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』2017/6/22
ハイディ・グラント・ハルバーソン (著), 林田レジリ浩文 (翻訳)


(感想)
 モチベーション理論の第一人者のハルバーソンさんが、心理学的に正しい目標達成の方法を教えてくれる本です。
 その「やり抜く人の9つの習慣」とは、ずばり次の9つ。
1)明確な目標を持っている。
2)if-thenプランの形で「いついつになったらやる」と計画している。
3)現状と目標までの距離に目を向けて、「目標に近づくために何をすべきか」に焦点を当て、モチベーションを維持している。
4)成功できると信じている。同時に、成功は簡単には手に入らないと考えて、努力をおこたらない。
5)最初から完璧を目指さない。失敗を恐れることなく、少しずつでも進歩することを考えている。
6)どんな能力でも努力で身につけられると信じている。どんな困難でも「やり抜く力」を持って当たることができる。
7)意志力も鍛えれば強くなることを知っていて、習慣的に鍛えている。筋力と同じように、意志力も使いすぎれば消耗することを知っている。
8)誘惑をできるだけ近づけないようにしている。意志力で誘惑に打ち勝とうとはしない。
9)「やらないこと」ではなく、「やること」に焦点を置く。
 ……意外に普通の習慣だな、と思ってしまいました(汗)。他の自己啓発書で書かれていることの集大成みたいな感じ。まあ、「やり抜く」意志力を持つための、「裏ワザ」なんかがあるはずもないですよね(汗)。なお詳しい内容は、本書の中で具体的に解説されています。
 意外だったのは、自己啓発書としては有名な「引き寄せの法則」について、「目標達成の役には立ちません。それどころか目標達成を阻害する可能性すらあります」と評価していたこと。引き寄せの法則を「失敗の法則」とすら言っています(汗)。どうやら「ただポジティブになるだけではいけない」、「目標が簡単に達成できると考えてはいけない」ようです。
 つまり、ただの楽観主義者になるのではなく、「現実的な楽観主義者になる」ことを勧めているのです。現実的な楽観主義者とは、「成功を望み、それに相応しい努力をする人」なのだとか。なりたい目標を「引き寄せる」のは、「思い」ではなく、「行動(努力)」だということですね。
 この本が紹介してくれる9つの習慣は、目新しい方法ではありませんが、納得できるものばかりなので、身につけて損はないと思います。内容が120ページに簡潔にまとめられているので、持ち歩きにも便利ですし、本棚に置いておいて時々読み返すのにも使いやすいと思います。ぜひ読んでみて下さい。
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 ハルバーソンさんの他の本、『やってのける』に関する記事もごらんください。
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 別の作家の本ですが、『やり抜く技術』、『GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」』など、やり抜く力をつけるのに参考になる本は多数あります。

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