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第1部 本

ビジネス・仕事力向上

スイッチ! ──「変われない」を変える方法(ハース)

『スイッチ! ──「変われない」を変える方法』2016/10/6
チップ ハース (著), ダン ハース (著), 千葉 敏生 (翻訳)


(感想)
 理性(象使い)に訴えかけ、感情(象)を揺さぶり、環境(道筋)を整えるというシンプルな条件を満たすだけで、簡単に変化を引き起すことが出来ることを教えてくれる本です。
 人間や組織がいつまでたっても変われない理由は、私たちのなかで「象(感情)」と「象使い(理性)」が戦っているからなのだそうです。
 怠け者で気まぐれだけれど、エネルギーのみなもとになる「象(感情)」。計画的なリーダーだけれど、頭でっかちで空回りすることもある「象使い(理性)」。一見リーダーのように見える象使いですが、実は象よりずっと小さいので、象が暴れ出したら大変。両者がうまく協力しあってこそ、変化を起こすことが出来るのです。そのためには、「道筋(環境)」を整えるのが、最も簡単で効果的なようです。
 この本でハースさんたちは、変化を起こすためには、「象使いに方向を教える」、「象にやる気を与える」、「道筋を定める」の三つの基本フレームワークが重要だとして、それぞれのコツを教えてくれます。
 例えば、「象使いに方向を教える」には、「うまくいっている部分を探して真似する」「目的地を指し示す」などの方法を、「象にやる気を与える」には、「変化を細分化させる」「人を育てる」などの方法を、「道筋を定める」には「環境を変える」「習慣を生み出す」「仲間を集める」などの方法を、それぞれ解説してくれるとともに、その具体的な方法や事例を多数紹介してくれるので、その中から自分に合うと感じた方法を選んで、少しずつ実践していくと、次第に変化を起こしていくことが出来るのではないかと思います。
「変わろう!」と思っても、なかなか実行に移せない時には、「今日から始められるように変化を細かくする」のが効果的なようです。
 例えば、本書の中では、「5分間お部屋レスキュー」という事例が紹介されています。これは「5分タイマーをセットして、家の中で最悪の場所を手当たり次第に片づける。タイマーが鳴ったら作業終了」というもの(笑)。たった5分では、大きな変化は期待できないかもしれませんが、とにかく第一歩を踏み出すことが大事なようです。「とりあえず腰をあげるのが最も難しい」のだとか。……確かに(汗)。5分間でも手当たり次第に不用品を片づけるのを一週間続ければ、きっと目に見える変化を生み出せるでしょう。すると……良い効果が、雪だるま式に膨れ上がっていくかもしれません。
 考えているばかりでは、いつまでも変われない……さあ、「スイッチしましょう!」
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 ハースさんたちは、他にも『決定力! ――正しく選択するための4つのステップ』、『アイデアのちから』などの本を出しています。

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