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第1部 本

ビジネス・仕事力向上

10の仕事を1の力でミスなく回す トリアージ仕事術(裴英洙)

『10の仕事を1の力でミスなく回す トリアージ仕事術』2012/11/30
裴 英洙 (著)


(感想)
 現役医師で、MBAホルダー、企業再生コンサルタントでもある裴さんが、仕事のパフォーマンスを最大化する方法を教えてくれる本です。
 タイトルにある「トリアージ」とは病気やケガの「緊急度や重傷度を判定」し、治療や後方搬送の「優先順位を決める(最優先治療群、非緊急治療群、軽処置群、不処置群の4群に振り分ける)」ことで、医療の現場で使われている技術です。この手法を取り入れて、マルチタスクを失敗なく効率良くこなし、しかも仕事そのものの質も高める方法を紹介してくれます。
 印象的だったのは、このトリアージの基本は、「まず現状の資源で対処可能かどうかからスタートする」ということで、対処できない問題は、当面の間優先順位から外すそうです。資源や時間は有限なので、無駄な努力をしないことが肝心なのだとか。
 なるほどな、と思いました。会社の場合は、「現状では対処不可能でも重要度の高い仕事」を避けられないこともありますが、この場合も、自分でやることだけを考えるのではなく「他の組織や人に任せることを考える」必要がありそうな気がします(汗)。
 また仕事への次の3つの心構えも、とても参考になりました。
1)すべての仕事に優先順位をつける。ただし「常に変動するもの」とする
2)「いざ!」というときに最大のパフォーマンスが出せるよう、あらゆる準備をしておく
3)ミスや失敗を未然に防ぎ、「ばらつき」を極力なくす方法を身につける
 仕事の場合、いったん「優先順位」を決めても、飛び込みの緊急作業が入ってきて、優先順位が変動する可能性が常にあるので、あらかじめそう覚悟しておく必要があります(汗)。そのため日頃から、準備をしておき、能力を向上させておくと良いのでしょう。
 ということで、後半は、そのために「自分のパフォーマンスを最大化する」方法や、「体・コンディションの整え方」、手抜きの仕方やメモの取り方から、情報の捨て方、食事の取り方などまで教えてくれます。なかでも「体・コンディションの整え方」は、お医者さんの話だけあって説得力が感じられました。
「トリアージ」が、すべての仕事に適用可能だとは思いませんでしたが(汗)、その考え方は、とても参考になると思います。健康管理の仕方も具体的に教えてくれるので、ビジネスパーソンにとって、いろんな意味で役に立つ本だと思います。
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 裴さんの他の本『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』に関する記事もごらんください。
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 裴さんは、他にも『医療職が部下を持ったら読む本 マネジメントで悩むあなたのために』、『医療職が部下に悩んだら読む本』、『MBA流ケースメソッドで学ぶ 医療経営入門』などの本を出しています。
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 別の作家の本ですが、『鬼速PDCA』、『仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則』、『結果は「行動する前」に8割決まる 世界上位2%だけが知っている「達成思考」仕事術』など、仕事力を向上させるのに参考になる本は多数あります。

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