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第1部 本

ビジネス・仕事力向上

入社1年目の教科書

『入社1年目の教科書』2011/5/20
岩瀬 大輔 (著)


(感想)
「意識が高い」ビジネスパーソンをめざす方の教科書です。
 東大×MBAで30代でライフネット生命保険の副社長になったという、「超意識高い系」の岩瀬さんが、自らの経験をもとに、仕事における原理原則とその具体的方法を教えてくれます。
 まず冒頭の「はじめに」では、仕事において大切な次の3つの原則を教えてくれます。
 原則1)頼まれたことは、必ずやりきる
  原則2)50点で構わないから早く出せ
  原則3)つまらない仕事はない
 なかでも参考になったのが、「50点で構わないから早く出せ」。
 学生時代に優秀だった方は、自分が満足できるレベルにならないと、上司に見せたくないと考えるかもしれませんが、間違っていた時の方向転換は早いほどいいのです。また、上司というのは、通常、忙しそうにしているので遠慮してしまいがちですが、「上司の仕事は、部下の仕事を引き出してより良い成果をあげることなのだから」、早く見せた方が、良い成果があがるそうです。
 続いて、「何があっても遅刻はするな」、「メールは24時間以内に返信せよ」、「「何のために」で世界が変わる」など、全部で50の指針を教えてくれます。
 例えば「何があっても遅刻はするな」では、「新人時代の印象でその後のキャリアが決まると思って行動せよ」と書いてありますが、確かに、新人時代に限らず、人間関係では「第一印象」というのは、すごく大切だと思います。「第一印象」で「苦手」とか「ずぼら」と思われてしまったら、それを挽回するためには、数倍の努力をしなければならなくなりますから……。お互いに気をつけましょう(汗)。
 このように、全部で50の指針を教えてくれます。
 ただ、個人的に賛成しかねたのは、「敬語は外国語のつもりで覚えよ」の項目。日本語には、普通の言葉や丁寧な言葉の他に、敬語(尊敬語・謙譲語)がありますが、これを覚える必要がそもそもあるでしょうか? 「敬語を覚えるよりは、英語(外国語)を覚えろ」と考えている私としては、「丁寧語」だけ覚えていれば十分ではないかと思います。普通の人の脳細胞の数には限界がありますから(笑)。むしろ敬語(尊敬語・謙譲語)は、自然消滅していって欲しいと思います(汗)。もちろん相手を敬う気持ちはとても大切ですが……。
 それはともかく、この「50の指針」は、社会人として、常識として知っておくべきことが多く、すべての社会人にとって役に立つと思います。
「仕事とは、未知の分野への挑戦の積み重ねです」……心に刻みたいと思います。
 さてと……、社会人一年目はとっくに通り過ぎた私ですが(汗)、読んでいくうちに、すごい「意識の高さっぷり」を見せつけられて、正直言って、だんだんヘコんでいったことを、ここで白状したいと思います(決して「自分の意識が低い」とは思っていなかったのですが……)。
 でも、それでいいのだと思います。ヘコむということは、自分のどこが悪いかが分かった、ということでもあるからです(ポジティブ・シンキング)。
 この本を読むと、同じようにヘコむ方がいるのではないかと思いますが、全部をいっぺんにやろうとする必要はなく、少しずつ実行(改善)していけばいいのではないでしょうか。
「入社1年目」の方はもちろん、すべての社会人の「教科書」になると思います☆
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 岩瀬さんは、他にも『132億円集めたビジネスプラン』などの本を出しています。
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 別の作家の本ですが、『図解 マナー以前の社会人常識』、『「きちんとしている」と言われる「話し方」の教科書』、『入社1年目で頭角を現す人、沈む人』、『一流役員が実践してきた 入社1年目から「できる人になる」43の考え方』、『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』、『伝説の新人 20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違い』など、新社会人に役に立つ本は多数あります。

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