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第1部 本

塗り絵&脳トレ&ユーモア

脳トレ

えんぴつで奥の細道 簡易版

『えんぴつで奥の細道 簡易版』2012/7/12
大迫閑歩 (著), 伊藤洋 (監修)


(感想)
 奥の細道は、江戸時代に活躍した俳人の松尾芭蕉による紀行文で、「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」という有名な序文で始まります。
 この本は、その「奥の細道」を題材にした、なぞり書きの本です。
 テキストは書き文字部分をなぞれるようになっていて、一つの章が一日分の目安だそうです(章の総数は50です)。
 一回分の内容は、「古文テキスト(黒文字)」+「現代語訳」+「古文テキスト(なぞり書き)」+「書き方アドバイス」の四つで出来ています。それぞれ、最初に、その回のテキストが黒文字で書かれているので、内容の全文を読むことが出来ます(テキストの下には、脚注もあります)。その後、緑の囲み記事で、テキストの現代語訳があり、続いて、最初黒文字で書かれていたテキストが、今度は薄い文字で書かれています。この薄い文字部分を鉛筆でなぞります。最後に「旅」など一文字か二文字分について、漢字の書き方などのアドバイスがあります。これが一回分(一日分)として設定されています(一日に数回分やることも出来ます)。
 芭蕉の旅の一日分が一回分として設定されているので、芭蕉と一緒に旅をしているような気分で、毎日なぞり書きを楽しみながら、書き文字を美しくしていけます☆ 目次ページの次に、芭蕉の行程路の地図があり、自分が読んだ(書いた)部分の場所を確認することも出来ます。
 また、裏表紙の裏についている黒い紙を下敷きにつかえるなどの細かい配慮もあり、全体として、本当によく出来ています。それに、なんといってもお手本の書き文字が、とても優しさの感じられる美しい字なので、すごく楽しくなぞれます。
 書き文字を美しくしたい方のトレーニング用に使えるのはもちろん、文字を書くのが好きな方の、脳トレにも最適だと思います。この本は「奥の細道」の鑑賞と美文字トレーニング用が主目的のようで、「高齢者」「脳トレ」という文字がないので、プライドの高い高齢者の方にも勧めやすいと思います。
 脳トレに使う場合は、まず黒文字のテキスト部分と現代語訳を音読しましょう(テキストには難しい字にルビがふってあるので、読みやすくなっています。現代読みではなく、古文的な読みのルビです)。音読するのは、それだけでも脳トレになります。そして続いて鉛筆で薄文字をなぞりましょう。手指を使うと、さらに脳トレになります☆
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 「えんぴつで」シリーズには、他に、『えんぴつで方丈記』、『えんぴつで徒然草 簡易版』、『えんぴつで論語』、『えんぴつで枕草子 簡易版』、『えんぴつで万葉集 簡易版』などがあります。
 また、他の作家の本ですが『えんぴつでなぞる童謡・唱歌』などもあります。
 さらに、書き文字を美しくしたい方には、『30日できれいな字が書けるペン字練習帳』、『この1冊で完全マスター! 「うまい」と言われる字が書けるペン字練習帖』などが便利だと思います。

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