ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

自己啓発・古典&定番

「原因」と「結果」の法則

『「原因」と「結果」の法則』2003/04
ジェームズ アレン (著), James Allen (原著), 坂本 貢一 (翻訳)


(感想)
 自己啓発書のルーツと言われる『人を動かす』ですが、その著者のデール・カーネギーさんが、もっとも影響を受けた本が、この本の原著『AS A MAN THINKETH』だそうです。1902年にジェームズ アレンさんが記してから、聖書に次いで一世紀以上ものあいだ世界中の人々に読まれつづけている驚異的な超ロング・ベストセラーなのですが、意外なことに、日本語版はこの2003年版が初出だそうです。
 この本は、精神的に豊かに穏やかに生きることの大切さを教えてくれます。自己啓発書ですが、人を金銭的な成功に導くための実用的な本ではなく、心の美しさを尊ぶ本です。
 その基本理念は他の記事で紹介している『引き寄せの法則』と似ていて、「心はそれ自身が密かに抱いているものを引き寄せます。それは、それ自身がほんとうに愛しているもの、あるいは恐れているものを引き寄せるのです」、そして現実がままならないのは、すべて悪しき思いによるもので、環境のせいではないと説いています。結果としての成功も失敗も、その原因は必ず人間の心の奥底にある支配的な思いにあると言うのです。
 ……確かにそうだけど……きれいごとだよね、環境のせいで、やっぱりどうにもならないこともあるよね……とちょっと思ってしまいしたが、「あとがき」で、ジェームズ アレンさんの略歴(謎の哲学者なので推定だそうですが……)を見たら、恥ずかしくなってしまいました。
 ジェームズ アレンさんの生家は小さな事業を営んでいたのですが、彼が15歳の時に事業が破たんしたようです。父親は再興のためアメリカに渡ったのですが、直後に強盗に襲われて亡くなったために、遺族は生活に窮して彼は15歳で学校をやめなければならなくなりました。その後、さまざまな仕事を転々としながら独学で学び、経営コンサルタントをしていたころ、この本を執筆したようです。……彼には、ままならない現実を環境のせいに出来る理由が、確かにあったはずなのでした。
 なかでも印象に残ったのは、次の言葉です。
「人間の心は庭のようなものです。それは知的に耕されることもあれば、野放しにされることもありますが、そこからは、どちらの場合にも必ず何かが生えてきます。もしあなたが、自分の庭に美しい草花の種を蒔かなかったなら、そこにはやがて雑草の種が無数に舞い落ち、雑草のみが生い茂ることになります。すぐれた園芸家は、庭を耕し、雑草を取り除き、美しい草花の種を蒔き、それを育みつづけます。」
 ……人間の心には、どんなときにも必ず何かが生えてきます。それをできるだけ美しい花(望めるなら美しくて栄養のある野菜に育つもの☆)にしていきたいと思います。
   *   *   *
 『「原因」と「結果」の法則』はシリーズ化していて、『「原因」と「結果」の法則2』、『「原因」と「結果」の法則〈3〉困難を超えて』、『「原因」と「結果」の法則〈4〉輝かしい人生へ』の全4冊あります。また『「原因」と「結果」の法則 ベーシック版』は新訳と携帯に便利なサイズにしたもので、他に『コミック版 「原因」と「結果」の法則』もあります。
 また、同じように、自分らしく生きて夢を実現する能力「幸せ成功力」を高める技術を教えている野口嘉則さんの本に『鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール』、『幸せ成功力を日増しに高めるEQノート』の他、『コミック 鏡の法則 +幸せを引き寄せる18のメッセージ』などもあります。

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