ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本
(しかけ絵本&技法、ペーパークラフト)

しかけ技法(海外の作家)
 ※日本語の本(翻訳版)もあります

型紙なし

The Practical Step-By-Step Guide to Making Pop-Ups & Novelty Cards

『洋書:The Practical Step-By-Step Guide to Making Pop-Ups & Novelty Cards: A How-To Guide to the Art of Paper Engineering (Practical Step By Step Guide)(英語)』
2011/11
Trish Phillips (著), Ann Montanaro (著)


(感想)
 ポップアップカードに関する総合的ノウハウ本(英語)です。ポップアップカードに関する歴史から、ポップアップカードの作り方まで、詳しく掲載されています。ポップアップカード決定版!と言っても良いほど充実した内容ですが、残念ながら、しかけカードや絵本の決定版、とまでは言えません。円盤やプルタブ(ひっぱりしかけ)などの「ポップアップ(飛び出す)」以外のしかけに関する説明が、ほとんどないからです。それでもポップアップカードや絵本の歴史について、これほど詳しく掲載されている本は少ないので、とても有用な資料になります。
 まず歴史について、なんと24ページもの長さの記事。時刻などを知るための古いVolvelle(回転式図表盤)から、現代のしかけ絵本まで、豊富な写真資料つきの解説があります。初めて見る写真も満載でした☆
 もうこれだけで満足なのですが、これはまだほんの序の口で、続いてポップアップカード作りに使う紙や道具の説明、カード作りの基礎について、作り方写真での解説があり、さらに初心者でも出来るポップアップ技法、中級の技法、技法の組み合わせ、さらに進んだ技法、と段階を踏みながら、豊富な作り方写真で詳しく解説があります。

 型紙は、まったくついていないのですが、各々で説明されている技法の最もシンプルな形が、白紙で作られている写真が掲載されているので、それを参考に同じように作ってみることが出来ます。例えば初心者向けの技法として紹介されている、表紙写真の中央左のエンゼルの場合なら、二つ折りしたカードに横一文字に切れ込みを入れ、左右対称に三角形に折ったものが基本形として提示され、それを発展させると、エンゼルになるという手順で、分かりやすく説明されています。
 進んだ技法として紹介されているのは、例えば、表紙中央の緑の星形のジャングルのカード。一見、星形のしかけ絵本(表紙の中央右のピンクの星形)と同じように見えますが、実は違います。星形のしかけ絵本は、見開き5ページの絵本をぐるっと360度開いて表裏表紙を留めることで星形になるのですが、このカードはなんと見開き1つだけで、星形のジャングルが飛び出してくるのです☆ とても珍しいしかけです。このように、技法に関しても、多岐に渡って解説があります。
 またギャラリーとして、ポップアップ作品の写真展示もあるのですが、それも見応えのある参考になるものばかりです。
 英語版ですが、写真が多いので眺めるだけでも参考になり、とてもお勧めできる本です、が……気になる点が一つ。充実した内容とシンクロするかのように、とても重い本なのでした(汗)。美術展のカタログに使われているような丈夫な上質紙が使われているのです。本を持って読んでいると、筋トレになりそうです☆
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 トリッシュ フィリップスさんの他の本、『Creative Pop-Up: A History and Project Book』に関する記事もご覧ください。(この本の抜粋版の本です)
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 トリッシュ フィリップスさんには、『よくばりなこいぬ』、『サメがきたぞ!』、『はえをのんだくまじいさん』などの楽しいしかけ絵本もあります。

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