ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

ペーパークラフトの本(日本の作家)

紙工作(切り紙、ペーパークラフト、モビール、他)

からくりの素 ペーパークラフトブック

『からくりの素 ペーパークラフトブック』2007/5
 坂 啓典 (著), 新井 俊雄 (監修), 小林 雅之, 白井 靖幸


(感想)
 この本はタイトル通り、からくりの基本パーツしかありません。普通のペーパークラフトの本、例えばしかけカードを作る本だと、かわいい熊や美しいバラなどのデザインがついて、実際にプレゼントにも使えるカードの型紙がついているのですが、この本は、質実剛健な感じのする白い厚紙に印刷されたカムなどのパーツの型紙(切ってそのまま組み立てられます)と、部品の仕組み、からくりの組み立て方だけしかありません。
 でも、かえってそれが素晴らしい。余計な装飾がまったくないので、部品の動きの仕組みに集中して、それだけをきっちり学ぶことが出来るのです。パーツを切って折って組み立てて、ハンドルを回すと動き出す、その不思議さ、楽しさに、知的好奇心をくすぐられずにいられません。
 お子さんの夏休みの自由研究にも最適だと思います。この本を利用してパーツを組み立て、それに自分の好きな絵やおもちゃを貼り付けるだけで、オリジナルな動くおもちゃが出来上がるのですから! (さっき、この本には「型紙と仕組みと組み立て方だけしかない」と書きましたが、「だけ」というのは語弊があるかもしれません。一応、このからくりを使って作られた「ペンギン」「ロボット」などの見本写真がついているので、それを見て、自分でペンギンなどの絵を描いて、自作した白いからくり部品に取り付けることも可能です。)
 からくりの素としては、モノが動く基本的なしくみ、“カム”や“クランク”など10種類のモデルが入っています。作り方だけでなく、その工学的な仕組みのかなり詳しい解説(中学から高校レベル)がついているので、子供はもちろん、ペーパークラフト好きの大人にも、絶好の参考書として利用できると思います。
 入っている10種類のモデルは次の通りです。
 「カム」4種、「クランク」3種、「ギア」2種、「ゼネバネストップ」1種
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 また関連商品として『連結モデル用パーツ (ペーパークラフト)』があり、この本の型紙の一部を抜粋したものだけを追加販売してくれていますので、からくりに連結させるパーツ部品として使えるだけでなく、実際の製作にはこの型紙の方を利用するという使い方をすることで、『からくりの素 ペーパークラフトブック』の型紙を壊さずに保存しておくことが出来ます。
 その他、このからくりを利用して製作された楽しいペーパークラフト(『からくりペーパークラフト ペンギンの見果てぬ夢』、『母ツバメの悩み』、『素顔の白鳥』、『まないたの上』など)の商品もあります。
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 また坂啓典さんがデザインした『紙でつくるムーミン谷の仲間たち』や、他の作家の本ですが、紙でつくるSNOOPYシリーズの『紙でつくるSNOOPYのベースボールチーム』、『紙でつくるSNOOPYと一番の仲良し』などもあります。

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